若年性認知症

若年性認知症とは

若年性認知症は64歳以下で発症する認知症で、全国に約35,700人(2020年7月27日、厚生労働省発表)千葉市内では、約300人(2020年6月末推計値)の方がいらっしゃると推計しています。その原因となる病気は、アルツハイマー病、脳梗塞などの脳血管の疾患など、高齢者の認知症と変わりはありません。しかし発症年齢が若いことで、住宅ローンや子どもが小さいことによる、経済的に問題が大きいことや年齢が若いことによる、介護保険サービス利用がし難い等、高齢者の方とは違った課題をかかえています。

  • 気づきの時期

  • 気づきの段階では、「どこに相談すればよいか」がわからないことが多くあります。気軽に相談ができる電話相談窓口や、普段から受診している「かかりつけ医」「職場の産業医」などへ早めに相談してみましょう。

  • 受診を考える
    時期

  • 気になる症状があっても、「どこに受診をすればよいか」がわからない、ということがあります。また、若年性認知症の特徴として、うつ病など他の病気とはっきりと区別ができないこともありますので、認知症疾患医療センターなど、認知症に詳しい専門医療機関での受診をおすすめします。

  • 診断直後

  • 診断直後はご本人・ご家族にとって、もっとも気持ちの動揺、混乱の大きい時期です。また情報がほしい時期でもあります。あんしんケアセンターなどの相談支援機関や診断を受けた病院の医療相談室に相談しましょう。

  • 休暇・退職

  • 病気の症状などから、仕事を休んだり、退職せざるをえないといった場合、特に経済面の不安が大きくなります。経済的な支援は、今後の生活を支える大切な基盤となります。利用が考えられる制度は複雑であるため、退職などの大きな決断の際は、相談機関や電話相談窓口などにご相談ください。

  • 社会参加の場

  • 若年性認知症の方が、病気の発症により、仕事を退職したり、趣味などの活動をやめてしまうことで、社会とのつながりが少なくなり、孤立してしまうことが大きな課題となっています。ご本人・ご家族が社会とつながる場は非常に重要です。できるだけ早くそういった場を見つけることをお勧めします。

  • 状態の変化

  • 行動・心理症状(BPSD)が出現することで、対応に悩まれる場合があったり、認知症以外の身体合併症の悪化が心配される場合もあります。また、病気の進行によって、徐々に身体的な介護が必要になってきます。介護の工夫や介護保険サービスなどの情報も重要です。かかりつけ医やケアマネジャー等に相談しましょう。

千葉市認知症ケアパス

  • 認知症かもと思った時や診断を受けた時の相談先や、使える制度の情報がまとまっています。どの時期にどのような支援が必要になるのか、大まかな目安が一覧で見ることができます。 各区保健福祉センター、各あんしんケアセンターでお配りしています。
  • 千葉市認知症ケアパス